堀江貴文(著)、落合陽一(著)「10年後の仕事図鑑」から考えること②
消える仕事
著書の中では消える仕事として、医者や教員が入っていました。医者に関しては、消えるというよりも減るに近いというか、人は手術に専念できるなど人とAIとの住み分けが進むとのことです。
実際、ガン転移の画像判定では、医者よりもAIの能力が上回っています。これからは医療の分野で医者がやっていたことの多くがロボット、AIに取って代わるでしょう。しかし、患者のケアに関しては精神的、心理的な部分を主に、生身の人間が医者であることの重要性は変わりません。
手術など、手先の細かい作業などはまだまだ人間の仕事だと言えます。それに、あの病院に行った時の行列と待ち時間…あれを考えると、医者がいなくなるどころか、医者や看護師さんをもっと補充し、なおかつ病院でのロボットの進化と普及も進めて、病院を混まないようにしてもらえないか、と思うのですが。人もロボットも足りてないですよ!
次が教員です。授業のカリキュラム作成など、AIが代替できるようになるようですが、これも同じく教員が「消える」仕事なのではなく、「減る」仕事だと言えるのではないでしょうか。教員の仕事は膨大です。教員があれもこれもやりすぎです。
事務作業や、部活の顧問などは先生のやることではありません。やりたい先生だけやればいいんです。事務系はAIや機械で代替するとして、部活の顧問は外部から専門の人を呼ぶなどして、先生が授業自体や生徒ケアに集中できるようにすべきです。
学校の先生は集団で教えていますが、知識を詰め込むという意味では集団は効率的ではありません。タブレットを生徒全員に配布して、ゲーム感覚で学べる学習アプリなどで各々のスピードと興味に合わせて学習させるべきです。
なかには集団でやるべき授業や、ディベート形式に近いものなどグループのメリットが生きる内容もあるでしょうが、今のシステムでは大人数のグループ授業が多すぎです。それこそタブレットにAIが入ることで知識の効率的な詰め込みは解決します。
一方で、生徒同士の人間関係や、いじめ、将来設計などは先生の出番なのではないでしょうか。先生がこれから増えていくとは言いませんが、少なくともAIの進化で教員の仕事は消えることはないはずです。
生まれる仕事・伸びる仕事
著書の中では、ドローンが入っていました。なるほど、確かにドローンを目にする機会は増え、農業や空撮、輸送などあらゆる場面で活躍するようになってきました。
多くの分野では機械制御、操作でドローンが自動的に仕事をしてくれる部分が多いでしょうが、一部では人間が目視をしながら細かい動きをする必要が求められるもあります。ドローンを作るだけでなく、ドローンを操る技術も大いに仕事になる日は来るはずです。
今の子供は、勉強をするよりも大人と一緒にドローンをラジコン代わりにして遊んでいたほうが将来の役に立つかもしれません。
堀江氏、落合氏、ともに遊びを仕事にする大切さを説いています。ドローンもいい例でしょう。私は英語教室で英語を教えていますが、消える仕事の中に「英会話の先生」も入っていました!
複雑な心境ですが、悲観はしていません(しないようにしています!)。翻訳機能の向上を考えれば、当然の流れでしょう。ただ、例えばですが、数年後、今よりはるかに多くの人が自分の好きなことを(あるいは、仕事に)している未来があるとしたら、外国人の方と機械を通さずにコミュニケーションをとりたいと考えている人もいる可能性もあると思うんです。
歌やミュージカルなどのエンタ色が強いところを専門に打ち出す英語教室(趣味サロンの一環のような)にしたら、通いたいと考える方もいるかもしれません。
確かに今の形のままだといずれ消えるかもしれませんが、時代に沿った形に変えれば生き残っていける可能性もあると思っています。
「10年後の仕事図鑑」を読んでみて、自分の生き方を振り返り、これからの生き方に思いを馳せる機会となりました!