やる気スイッチの押しかた
人にはやる気スイッチがついています。某塾の宣伝をしたいわけではありません。子供だけではなく、大人にもやる気スイッチがあり、一度入れると自分でも驚くくらい没頭してしまうのです。
基本的に、このスイッチは男性のほうが強力です。小さい頃に没頭したレゴやプラモ、ゲーム、スポーツ、エロ本、勉強、など一度、火がついたらもう止まりません。
火がつくと、ギアのレベルが1から10まで一気に入ります。もしこのスイッチが自由自在に操れて、勉強やスポーツに活かせたら、誰もが優秀者になれるでしょう。
ですが、男性のスイッチには欠点があります。それは、なかなか火がつかない、ということです。ゲームやマンガなど、入り口の敷居が低いものである場合、男の子は簡単に火がつくのですが。
しかし、勉強や労働など面倒くさいもの、大変なものに関しては簡単にはスイッチが入りません。
これに対して、女性のほうがメリハリのつけ方が上手、というか、必要な時にやる気スイッチを押すことがうまい。というよりも、やる気スイッチではなく「必要なことだから、とりあえずやっとくかスイッチ」なんですね。
このボタンを押すと、女性はギアのレベルが1から、5〜7くらいまで上がります。10まではいかないものの、安定したスピードで走ることができる。
女性の方が脳科学的には語学に向いていると言いますが、外国語の勉強を一定期間、安定して勉強時間とやる気を確保できることも一因ではないかと思います。
スイッチが入れば、男性は女性に劣らないやる気を爆発させます。問題なのは、このスイッチをどうやって入れるのか、ということです。
例えば、東大に合格できるような人の場合、受験勉強やテスト勉強の際、学校にいれば集中して勉強、家に帰ったらすぐに机に向かう、塾に行って勉強する、それ以外は食事と睡眠のみ!というのが小さい頃から頭に自動プログラムされています。
やる気スイッチが自動的に入るようになっているのです。これは、才能を持っていたから、もしくは親や先生からの指導と強制力によって、脳のシフトが勉強に自動化された結果です。
とはいえ、周囲の環境要因があるにせよ、どんなにスイッチを入れようとしても入らない人もいます。自分の子供を野球選手に育てたいと強制しても、子供はサッカーに没頭してしまうかもしれないのです。大学に行ってもらいたい、と親が思っても、子供は高校生の時に「学校をやめてミュージシャンになる」と言い出すかもしれないのです。
つまり、親にとって都合の良いスイッチを子供に入れさせることはなかなか難しい。子供は自分のスイッチを勝手に見つけてきます。親がそのスイッチを押させることをためらっているだけです。
スイッチは自分で押すものです。自動的にオンになってしまうものです。大切なのは、子供にとって必要なスイッチなのかを親はよく考えることです。
子供が自分でやる気スイッチを押してくれるのは良いのですが、それが「受験直前にマンガにはまるスイッチ」では困ってしまいます。その場合は、子供の話をよく聞いた上で一度スイッチをオフにして、多少の強制力をきかせることです。
勉強や仕事であれば、習慣によって一定のやる気スイッチを入れることができるようになります。夜、勉強するのが苦手な人であれば、夜は早く寝てしまい、朝に勉強するようにする。おまけに朝おいしいコーヒーを淹れ、テンションの上がるBGMをかけて(私だったら、映画「マイインターン」のBGM)勉強に取り掛かります。一種の儀式みたいなものです。
一度、習慣になれば、何となくやる気にならない時でもその儀式を行うことで最低限のやる気スイッチが入ります。というよりも「とりあえずやっておくかスイッチ」ですね。
人生のどこかでやる気スイッチに出会えた人は幸運です。タイミングも大切ですが、遅かれ早かれやる気スイッチがオンになったならば、それを利用して色々なことに没頭できる人生を送りたいですね!