時間の因数分解〜子供は褒めるにかぎる〜
これからは「人生100年時代」に入ったと言われています。リンダ・グラットン著の「LIFE SHIFT」でも、人の寿命は伸びており、それに伴って人が働く期間も長くなっていくと予想しています。
30歳を超えた私でも、あと70年。現在の子供や、これから生まれてくる子供に関しては、寿命はさらに伸びるとされています。
そこで考えたいことは、ライフプランを戦略的に考えていかなくてはいけないということです。昔は人生の型がおおよそ決まっていました。義務教育を終え、大学進学、会社員となり、60歳で定年退職、年金暮らしで残りの人生を過ごすという流れです。
しかし、寿命が延び、年金制度が破綻し、仕事がAIに奪われていく時代には、新しい路線を開拓していかなくてはいけません。
おおざっぱに100年で、と考えるのではなく、年齢を分解し、それぞれの年齢でやるべきこと、やりたいことを確立していかなくてはいけません。
・0~10歳
この年齢は、自分がどうするというよりも、親や大人が子供をどうするか、と考えることになります。だって、子供が考えることはただ一つ。「楽しく遊びたい」、それだけだから。
当然です。子供です。公園に行きたいし、学校にいるなら体育でドッジボールが一番楽しい時期です。
親や大人が子供を監督し、健やかに育つよう指南していかなくてはいけません。矛盾しているようですが、子供を育てるために親がすべきことは、親になった自分が成長することです。
子供は当然、親や大人を見て育ちます。親が休みの日に1日スマホゲームをしていれば、子供も1日中スマホゲームをするようになります。
親がスポーツが好きなら子供はその影響を受けますし、親が本を読んでいれば、子供も本を読むようになります。
親が夢を持てば、子供も夢を持ちます。親が広い視野を持てば、子供にも広い視野は伝わります。
親がたくさん本を読み、人生を楽しむ方法、幅広い仕事や趣味への見方を持っていれば、子供も自ずとそうなります。
もし親が人生に広い視野を持ち、フリーランスで働きながら、世界中を旅しているとしたら、子供は必ずその影響を受けます。子供の視野も自然と広がります。
親が、会社員をしていて、決まった給料をもらっていて、狭い選択肢の中で決まったルーチンや努力をすることを子供に強いていけば、子供も自ずとそうなります。
まずは親が成長し、夢を持ち、楽しい時も、辛い時もたくさんの選択肢があることが、子供に教育をする上で、最も大切なことではないでしょうか。
それと、10歳くらいまではとにかく褒めることがとても大切です。1に褒める2に褒める、3,4がなくて、5に褒める、です。
子供が考えることは「楽しく遊びたい」だけ、と言いましたが、実はもう一つあります。「褒められたい」。親に褒められたいから、嫌いな勉強も頑張ったり、スポーツも頑張ったりできるんです。
親が褒めてくれなかったら、子供は歳を重ねるにつれ、何事にもやる気を示さなくなります。無気力な学生を見ると、子供の頃、あまり親に褒めらてもらえなかったのかな、と感じます。親が成長しながらも、子供をよく見て、ちょっとでもよくできたら褒めてあげる。10歳くらいまではそれで十分だと思います。
次回は、10~20歳以降について。では。