さんまさんがCM!?外国語翻訳機「ポケトーク」とは
まさかのさんまさんが広告に!?と、びっくりしました。
ポケトークは文字通りポケットサイズの瞬間翻訳機で、以前私が記事で紹介したことのあるili(イリー)のような翻訳機です。
これからどんどん増えていくでしょう。はじめに翻訳の革命を感じたのはグーグル翻訳の急激な翻訳機能のレベルアップです。その次がGoogle Pixel 2のearbuds、そして、今回のili、ポケトークです。
ここ1~2年以内に翻訳機能に関して、これだけのテクノロジー革新が起こりました。これからこの流れは加速し、さらに機能性に優れた翻訳機が生まれてくるでしょう。
私は2年ほど前から、英語の最大賞味期限は2020年くらいまでではないか、と予測しています。私は未来学者でもなんでもありません。ただ、これだけ翻訳機能の向上が図られる中、英語ができないとビジネスができない、ということはない、と感じるのです。
日本は他の国に比べ、経済やテクノロジーの新陳代謝が遅いですが、それでも、ビジネスの現状、ニーズが大学やそれ以前の教育現場にも影響を与えます。
10年ほど前に、楽天が社内公用語を英語にしたことがニュースになると、英語教育の需要は増え、英検やTOEIC、TOEFLへの需要も増えていきました。
まるで英語ができないとビジネスができない、というような図式が出来上がりつつあったんですね。
近年、外国人観光客の数も増え続けており、極めつけの2020年東京オリンピックです。外国語の必要性が謳われ、早速2020年から英語の必修化が小学校でも始まります。
これだけの英語熱。英語教室も活況です。
しかし、これからの外国語教育の関して、最も考えなくてはいけないのはテクノロジーの進化です。
翻訳機があれば、瞬間的に外国語に訳されます。そしてその機能性はさらに向上していきます。
こんな話を周囲の人にすると、「でも、自分のコトバで話せた方がいい」という回答が多い。ごもっともです。
自分で外国語を勉強して、ペラペラになり、自分が操る外国語で語れればそれがベストでしょう。
では、周囲に外国語がペラペラな人間が、外国語を母国語のように語れる人間がどれだけいるでしょうか?
TOEIC800、英検準1級を取っても、それでもまだ英語を母国語のようにしゃべることはできません。英語を堪能に、というレベルのためには、5000時間以上の学習は必要です。
それだけの学習ができるでしょうか?特に大人になって学校にもいかなくなった大人が、日々、仕事や家庭に忙しい中でそれだけの学習時間が確保できるでしょうか?
もちろん外国語がペラペラになれれば、言うことはありません。しかし、それは、車に乗るなら、最高級のベンツがいい!と言うのと同じことです。そりゃあ、自転車に乗るよりも、ベンツの方がいいでしょう。
でも、最高級のベンツに乗るためには1000万かかります。みんなそこまではお金を払えないので、自転車になってるんです。あるいは、100~200万の車に乗るんです。
つまり、お伝えしたいのは、語学は甘くない!ということです。その上で機能性の優れた翻訳機が出てくるのであれば、「別に無理をして外国語を頑張る必要はない」と思う人もこれから増えていくはずなのです。
ただ、外国語学習がなくなることはありません。あったとしても数百年後だと予想します。
プログラミングやコンピュータ言語の基本は英語であり、アルファベットの羅列です。対人コミュニケーションだけでなく、書籍やネット情報を外国語で読むことのできる読解能力が必要になる場合も多い。
医師は英語での論文が読めて、英語で論文を書くことは必須の能力ですし、東ロボをはじめとするAIロボットでも、東大レベルの英語問題は高得点が取れません。
今の時点から数十年後までは、外国語学習が消えることはまずなく、最低限の外国語リテラシーは必要になります。
ただ、「今の時代、英語ができないと困る」そんなことはない、とだけ言いたいんです。
外国語が得意な人、好きな人。実際に海外にいる人。外国語を使って、何かを表現したい人など、外国語を武器にしたい人は、どんどん外国語をやるべきです。
ここまで、英語ではなく、外国語という表記を多く使ったのは、英語だけではなく、他の言語も多く存在するからです。
実際、世界人口でいえば、中国語を使う人は数十億人いますし、日本に訪れる人の多くはアジアの人が多いので、韓国語、タイ語やベトナム語など、母国語の種類は多くあります。
仮に英語が堪能な日本人が、英語が話せない外国人の方とコミュニケーションをとるとしたら、どうするでしょう?
きっと、翻訳機に頼るはずです。
それだけ翻訳機は便利なものです。実際にポケトークの対応言語は74言語。
…と、ここまでこれだけ語ってきましたが、おそらく、そう遠くないうちに、翻訳機すら需要は減っていきます。
なぜなら、スマホがあるからです。翻訳機の機能が向上すれば、それはやがてアプリ化され、スマホの機能に吸収されます。カメラやその他、あらゆるデバイスがスマホに吸収されてきた過去を振り返れば明白です。
スマホはいずれスマートグラスとなり、目が悪いわけでもないのに、誰もがスマホ機能のついたメガネをするようになります。そのスマートグラスには、iliやポケトークのような翻訳機能が内蔵されます。
翻訳機ではなく、翻訳機能だけが残っていくんですね。
そんな時代が遠くないうちにやってくるのに、英語に苦しい思いをしなくてもいい。外国語が好きな人だけ、海外にいる人や、外国語に自然と触れる環境にいる人だけ、やればいいんです。あとは、小中高くらいまでは最低限のリテラシーだけ身につけておく。
最も大切なのは、ビジネスのため、自分の好きなことをするために、嫌いなことを我慢してやるのではなく、最新テクノロジーを最大限利用する、ということです。
では。