勉強が苦手、高卒でも、一流企業に勤める親友
地元にいる親友Cくんは、昔から勉強が苦手でした。クラスでビリというわけではありませんが、平均よりも下くらい、30人クラスなら、20番目くらいの成績という感じです。
一方で、スポーツが得意で、友達付き合いも上手。クラス委員をしていた時もありました。
友達付き合いが上手、というよりも、友達と仲良く遊ぶのが好き、という感じでした。
だから、友達を褒めるのが得意で、喧嘩してもすぐ仲直りできたりと、生まれながらにして、コミュニケーションが得意なタイプ。
基本的にオタクなところもあり、ゲームやマンガが大好き。
周囲に勉強しろ、と言われれば多少はやっていましたが、やはりスポーツやマンガ、ゲームばかりで、高校では工業科に進みました。
勉強が好きではなかったので、大学に進むことは考えていなかったようで、高校を出たら、地元の企業に就職しました。
じゃあ、どこに就職したのかというと、とある有名な一流のしょうゆ製造企業。
なぜ、そんなところに就職することができたのか。工業化に進み、機械系を専門に勉強したCくん。ヤマサ醤油の採用面接の時に、どんな様子だったのか聞いてみると、「スラムダンクの話ばっかしてた」そうなんです。
スポーツ万能でバスケが大好き、マンガのスラムダンクもとても好きだったのですが、面接官の方も同じくスラムダンクが大好きで、意気投合したらしいのです。
Cくんはそのまま就職し、もう同じ会社で10年以上勤めています。60歳まで勤めるかはわかりませんが、おそらくこれからも長く勤めていくのではないかと思います。
倒産、合併、リストラ、そして転職や起業の時代です。同じ会社に何十年も勤める方がむしろ珍しくなっていく時代ですが、中にはこのCくんのように、勉強が苦手でも、高卒で、一流企業に就職し、長く勤めることができるんです。
それは、運が良かっただけ、とも見られますが、運を引き寄せる力が確実にありました。それは、スポーツやマンガが好きだったこと、共通の趣味で、人と仲良くなることが得意であったことです。
無理に勉強を頑張ることはしませんでした。それでも、受験時代には塾に行ったり、最低限の勉強はしていたので、無事、高校に行くこともできました。
私は大学を卒業しましたが、私を含め、周囲のメンバーを見ていると、早くも会社を辞めた人がとても多い。
Cくんの成功を一言で表すなら、「自分の心に素直」であったこと。勉強しなくては幸せになれない、大学に行かなければ幸せになれない、そんなことは全くありません。
やりたいことをやれない、自分の心に素直になれない、そっちの方がずっと幸せになれないのではないか、と思います。