堀江貴文(著)、落合陽一(著)「10年後の仕事図鑑」から考えること
「会社における労働は、”湯婆婆に名前を奪われる”のに等しい」落合陽一
労働者が会社で働いた成果は全て会社の看板に飲み込まれてしまい、自分の名前の上にキャリアを積み上げていくことができません。それを落合氏は”湯婆婆に名前を奪われる”と表現しています。
季節は春になり、入学や入社で胸を躍らせている人もいれば、変化と将来に怯えている人もいるはずです。落合氏の言う通り、会社で働いているうちは会社の看板を背負っています。
ただ、逆に言えば会社という力を使って、大きい仕事にいきなりチャレンジすることもできます。組織で働くことの生の部分を存分に経験し、学ぶことができる。ポジティブに考えれば、会社を利用することができるわけですね。これから会社で働き始める新入社員は、会社を使い倒す気持ちで仕事に臨めば良いと思います。
起業をするのは、会社勤めをしてからでも遅くないですし、組織が自分に合っているのであれば、そもそも起業をする必要はありません。ただ、自分でやりたいことがあるのに、例えば「給料がもらえるから」「安定を考えて」ということで会社にぶら下がっているのはもったいないですよね。
「お金を払ってまで仕事をしたくなる会社はつくれるか」 堀江貴文
堀江貴文氏は自分でHIUという大学校を作って、みながやりたいことに挑戦できるコミュニティを作りました。
仕事を嫌なこととして捉えるのではなく、好きなこととして向き合っているんですね。やりたいからやる。そんなシンプルマインドだからこそ、強い行動力があるのだと思います。
この二方が描く職業観、人生観は人の本質の深いところをついているように感じました。AIに仕事を奪われる恐怖や不安に怯える人でも、この本を読むことで未来への方向性を前向きに捉え、今を楽しく生きる道標となるのではないでしょうか。
実際の著書では、これからどんな仕事がAIに奪われ、逆にどんな仕事に需要が多くなっていくかが、職業別に述べられています。参考になる内容が詰まった一冊です!