逃げるが勝ち、な時もある
今でこそ英語教室を開いていますが、私も昔は普通に就活をし、普通に就職をしました。車会社でしたが、知名度はあり、ボーナスも出るような会社であったため、一般的には安定の仕事と言われるでしょう。
営業職に就くことになりましたが、入社前、面接前の説明会では人事担当者の方は「営業ではありますが、ノルマなどはあくまで目標ですから」と、ノルマはあってないようなもの、という話し方をされていましたが、実際はノルマを追いかける毎日。車が売れなければ、外回りの営業をしている時に、毎日上司から「売れたか?」コールの毎日。
冬場の洗車は大変でした。車が納品されると、営業マンも簡単な車の点検をしますが、お客様に納品する直前は自分で車を洗車します。冬場はこの洗車がきついんです。水は凍るように冷たく、何台も洗車がある時は長時間頑張らなくてはいけません。
また、車はなかなか売れるものではありません。何十件も外回りの営業に行くのですが、販売店の社長とうまくいかない時も多く、お金や納品のトラブルが絶えません。
お金の納入が遅い時には販売店に催促の電話をする時もあるのですが、ものすごく激怒をされる時もあり、ひどい時には1時間以上怒鳴られっぱなしの時もありました。
基本的には業務の際の判断は全て上司に相談をし、指示を仰ぎます。しかし、販売店やお客様はそれでも納得されない時もあり、上司からは「それは自分で何とかしろ」と言われる時も多いんです。部下の育成のためかもしれませんが、もともと信頼を持っていない上司に対して、「自分のために言ってくれているんだ」とは考えられませんでした。
他にも先輩は何人かいましたが、もうあと数年で退職のため、上司に無茶な営業をさせられてもじっと耐える先輩、要領が良いため、基本的に仕事をさぼってばかりの先輩。
上司も先輩も、尊敬できる人は誰もいませんでした。
入社時に社長のスピーチで「とにかく3年頑張ってくれ」という言葉がありました。平均的には私が新卒当時、3年離職率は30%を超えていました。3年で10人中3人はやめてしまうんです。
私は1年半ほどで仕事をやめました。もちろんサラリーマンとしての能力が低かった、努力が足りなかったなど、反省点、ネガティブ要因は多くありました。ですが、大切なのはそういうことではないと思いました。心の奥で、「何か違う」という強い何かがあったんです。ここにいてはダメだって。仕事をしながらも、心がそう訴えてくるんです。
あれから転職を繰り返し、今、私はここにいます。学校の先生には怒られそうですが、私は逃げ続けるほど理想の環境に近づいています。
自分の心に素直に
それが一番