AIで増える?減る?薬剤師という仕事
僕は英語教室を開いているので、仕事柄、子供と接することが多くなります。子どもたちに、将来どんな仕事したい?と聞くと、何人かの子供たちからは、「薬剤師」と答えます。なんで?って聞くと、「安定しているから」という答え。小学生のうちから、安定を考えるんですね…。
AIによって消える?残る?
さて、薬剤師の仕事は消えるのでしょうか?まず、業務の自動化は進んでいます。先月のニュースでしたが、住友商事は、調製、調合、小分けなどを自動化するシステムを薬局で導入しました。余った人手は、患者宅に訪問する仕事などに充てたりするのだそうです。
七里信一氏の著書「絶滅危惧種類図鑑」の薬剤師に関しても、
薬の調剤や管理はAIの発達によって機械が行えるようになりました
薬が自動販売機で販売されるようになるでしょう
とありますが、自動化が進み、人が手をかける仕事が減っていくことは間違いないでしょう。
一方で日本は少子高齢化が進むので、医療福祉の充実は必須です。業務が減っていくと言われながらも、現状で薬剤師の数は不足しています。今後5年間はまだ薬剤師が重宝されていくはずです。
そのさきはわからない
そう、5年先までは需要があっても、10年先まではわかりません。薬剤師になるためには、国家資格に受かるため、6年間の過程を終えなくてはいけません。
今の子供達が大人になる頃には、薬剤師という仕事の状況がどれほど今と変化しているかもわかりません。機械化のスピードアップがすさまじく、薬剤師は絶滅しているのか。高齢化の影響で、むしろ需要は増えているのか。それはわからない。
ただ、どんな職種についても言えることかもしれませんが、転職に備えること、スキルアップを図ることが必要だということです。
薬剤師として働いていたのに、自分の仕事がなくなってしまった場合、他のスキルが必要になるかもしれません。それを自発的に、かつ早いスピードで学べる能力が求められています。
薬剤師の仕事は、安定だ言われていますが、一方で、「やりがいがなく、つまらない」「自分のキャリアを積むことができない」という声も聞きます。収入が安定していても、仕事へのやりがいを求めて転職したり、起業をしたりする人も多くなっていくかもしれません。
仕事は一つではありません。自分の興味と人生設計に沿って、多くの仕事候補、選択肢を持っておくことが賢明な時代です。